[2001.11.08]
  盛冬破言


 ▼試合終了。Microsoft,辛くも逃げ切り?(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0111/06/e_cooper.html


 北の国の冬で,太陽をみることなどない。朝から晩まで鉛色の雲が立ち篭め,ときに雪を落とし,ときに風を巻くだけだ。それが嫌だからといって,街でいちばん高い木にほうきを持って昇るやつなどいない。ただみんな,空を見上げて嘆くだけ。

 マイクロソフト社と司法省の和解で,一般の人にはどんな結果がもたらされたか? 率直に云うと,ほとんどない。これからも,PCメーカーでウインドウズを捨てて,リナックスに乗り換えるところなんてないのだ。マイクロソフトにとっては,「試合終了,辛くも逃げ切り」だ。

 週末のこの和解合意を,どうみたものかと考えていた。基本的にMS批判なのは許してもらいたいが(^_^;),感じていたのは誰も本気でMSを糾弾なんてしていないということだ。MSが被告であるなら,訴えているのは誰なんだ?(司法省や州はその代理でしかない)

 葬り去られたネットスケープはもうこの世にないし,これ見よがしに糾弾し続けるアンカーデスクたちも,オフィスでは1日中,ウインドウズの前にいる。MSの指示に愚図るPCメーカーもひとつもない。そんなPCメーカーを,MSにへつらう犬,いや負け犬と罵ることは簡単だし,そんなに間違っていないと思うが,かと云ってリナックスをのせたパソコンで商売なんてできないのは小学生でもわかる。一生冬が続くとしたら,降る雪に文句を云っても仕方ない。この社会全体が,そういう,状態なのだ。で,そういう社会を巧妙に作ったMSの狡猾さは,そりゃもう拍手喝采してもいいくらいだ。


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